液体や粉体の製品を充填し企業間で輸送を繰り返すポリ容器の運用はSDGsやコスト削減の観点からリユース運用を採用する企業様も多いかと思います。ただし充填と洗浄を繰り返し利用すると容器劣化による破損(ケミカルクラック)を引き起こしかねません。

そこでポリ容器の洗浄回数をシステムで管理し破損前に廃棄タイミングを目視化したケーウェイズのポリ容器の洗浄回数管理システムの導入事例をご紹介。

ポリ容器の管理運用に頭を悩ませていた製造業様向けのシステムとなっています。

ポリ容器管理システムの導入前の課題

ポリ容器の洗浄回数管理とケミカルクラック発生の問題点

ポリ容器の利用回数が不明

製品をポリ容器に充填しお客様へ出荷する運用において利用するポリ容器数が非常に多く、容器劣化による液漏れを考慮すると利用回数を管理する必要がありました。

ただし現状の運用では個体認識が難しく容器の利用回数の管理が不明確でした。

目視確認の負荷

ポリ容器の利用回数の把握が難しく全ての容器を目視検査で劣化具合を確認していたため対応スタッフの負荷が増えていました。

容器のケミカルクラックによる液漏れ

製品は酸性・アルカリ性などの液体または粉体を容器に充填するため、定期的にポリ容器を洗浄しても一定回数を過ぎるとケミカルクラックによる液漏れが発生する恐れがありました。

ケミカルクラックを防ぐためお客様から返却後の容器は洗浄回数の確認・劣化状況の判断・洗浄作業が必須ですが対象容器が多いため、人員によるポリ容器の洗浄回数の確認の運用は限界を迎えつつありました。

クレーム対応の負荷

ポリ容器の劣化による液漏れが生じると今後の対応策の報告や損害賠償、液漏れ分の製品の再送対応などクレームに対する作業負荷が生じていました。

ポリ容器管理システムの導入メリット

ポリ容器管理システムの導入メリット

洗浄回数の目視化

容器にRFIDタグを取付け、個体の洗浄回数を管理。

RFIDタグとシステムを導入することでポリ容器の個体情報が明確に判断でき目視化に繋がりました。

目視確認の軽減

システム導入前は正確なポリ容器の個体識別が出来ず全てのポリ容器の劣化確認を実施していましたが、RFIDタグで目視化が可能になり、使用回数により劣化確認を行うようになり、確認数量が軽減されました。

ポリ容器の劣化予知保全

洗浄回数の目視化により劣化容器の見落としが減少し、予知保全の観点からも災害を未然に防ぐ運用が確立できました。

安定品質によるクレーム対応の軽減

システム導入後はポリ容器の個体識別が可能に。個体の洗浄回数がひと目で分かり容器廃棄の判断が可能に。

容器の安定品質により未然に液漏れが起きない運用となり、クレームの起きにくい現場運用を達成できました。

ポリ容器管理システムの運用イメージ

ポリ容器管理システムのシステム運用イメージ

システムに関してお客様と検討した点は、基本的な運用の流れは極力変更せずシステム導入を目指した点です。

追加した運用点として以下の3点でした。
①新規ポリ容器の利用開始時にRFIDタグを発行し容器に貼付ける。
②仕分作業の前工程でRFIDタグを読取り回数をカウントアップする。
③読取り対象のポリ容器データを上位システムと連携する。

ポリ容器の仕分け作業時に容器の洗浄回数をシステムで判断することで洗浄対応となる容器が明確になりました。

また今回のシステム導入に合わせ上位システム側でポリ容器の個体別の洗浄回数を管理する仕組みも導入しました。※上位システム側は他社様のシステム開発範囲です。

類似システムのご提案

ポリ容器の洗浄回数管理システムの類似運用のご提案

今回のポリ容器の洗浄管理システムの仕組みは、洗浄運用や定期的な廃棄が必要な他の業界でも導入が可能です。弊社からのご提案として検討いただければと思います。

工具の使用管理

決まった場所で管理保管が必要な工具類にRFIDタグを取り付けて管理を実施し持ち出し時にタグを読み取ることで利用回数の管理が実現します。

パレットの使用管理

企業間の輸送で利用されるパレットは、ある程度の利用回数を超えると破損する恐れがあります。

パレットに取り付けたRFIDタグを工場からの出荷時や入荷時に読み込むことで利用回数(利用期間含む)を管理できるため、ある程度の利用回数を達成したパレット、またはある一定期間を迎えたパレットを定期的に交換する運用に活用できます。

計測器の使用管理

不特定多数のスタッフが持ち出し共通利用する計測器類も工具と同じくRFIDタグを取り付けることで利用回数を管理できます。

ユニフォームの使用管理

ユニフォームの防水・防菌など洗濯回数により効果が薄くなる衣類はRFIDを取りつけ洗濯時に回数をカウント管理し、一定回数を迎えると廃棄や再コーティング作業を実施。

また汚れ防止の目的で定期的に洗濯が必要な衣類はRFIDを取り付け、工場で着衣した日数をカウントし一定期間を超えると洗濯を促す仕組みを導入することが可能です。

※ご紹介した4つの例は、導入事例ではなく各業界向けの提案例となります。

記事のまとめ

如何でしたか?

ポリ容器の洗浄回数を目視化し管理するケミカルクラック予防システムのご紹介でした。

RFIDと弊社ケーウェイズのシステムを利用すると導入例や提案例のような業務改善が可能です。

ポリ容器管理が大変だった製造業様、お気軽にケーウェイズにお問い合わせください。

現場経験豊富なエンジニアがお客様の業務改善をご提案します。

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