ケーウェイズのハサップ管理アプリがバージョンアップしました。
今までのアプリは「マスタデータ連携」「温度測定」「実績データの送信」が主な機能でしたが、新しいアプリでは温度測定の結果を「ラベル発行」する機能を搭載。
実例運用を含めてハサップ温度管理アプリをご紹介します。
ハサップで重要な温度管理
ハサップ(HACCP)の管理項目には「温度管理」があり、特に重要な項目である「加熱(熱処理)」「冷却」については、継続的な監視と記録が必要となります。
「加熱(熱処理)」は、危害要因となりえる「食中毒」を防止する「殺菌温度の管理」に直結しており、「冷却」は「加熱」で殺せない菌を増やさないよう、適切な時間内に必要温度に冷めたかを管理します。
「加熱(熱処理)」や「冷却」の確認は「茹で」「蒸し」「焼き」「揚げ」「煮込み」「冷まし」などの各種調理法で必要となります。
このような調理方法で完成する「茹で野菜」「蒸し料理」「焼き物」「揚げ物」「煮込み料理」「サラダなどマッシュ料理」等の加工後に、適切な温度で調理が完了したか?食材の中心部まで熱が伝達しているか?必要な温度まで冷却されているか?を確認します。
「加熱(熱処理)」「冷却」の調理工程の確認作業でケーウェイズの「ハサップ温度管理アプリ」が有効活用されています。
関連記事「食品のHACCP温度管理を実現。モバイル型デジタル温度計測器」も併せてご覧ください。
ハサップ温度管理アプリ操作の流れ
ハサップ温度管理アプリの操作の流れは、まず各調理法別の管理温度をマスタ情報としてパソコンで準備し、ハンディーターミナルに転送します。
次にハンディーターミナルに取り付けた温度センサー(※1)で調理完了した食品の温度を測定。
温度センサーで測定した温度とマスタ管理された温度が範囲内であれば、調理済を表す「調理品ラベル」を携帯式のモバイルプリンタより発行します。
パッケージングした食品にラベルを貼ることで個体情報管理が可能となりました。
※1:「温度センサー」は摂氏マイナスの温度測定も可能です。そのため冷凍食材をカット加工した際に、定期的に食材を容器に入れて中心温度を測定し、一定以下の温度を保持しているか確認作業にも利用可能です。
実際の温度管理アプリを利用した運用の流れ
実際の調理現場のアプリの運用方法を交えてご紹介します。
調理工程や調理食材、調理方法が記載された「調理指示書」に従い食材を調理します。
調理完了した時点で「調理指示書」に印字された「バーコード」情報をスキャン。スキャン後に調理した食材に温度センサーを差し込み温度測定します。
「調理指示書」のバーコードには各調理方法の情報が保存されており、人が画面を選択しなくともスキャンするだけで調理方法を選択した状態となります。
範囲温度の可否を判断し問題がなければ「調理品ラベル」が発行可能となりパッケージングした製品に貼り付け加工完了となります。
なお二次加工が必要な食材の場合は「調理品ラベル」をスキャンすることで照合情報や実績情報として活用が可能です。
記事のまとめ
今回はハサップ運用で利用可能な温度測定アプリの機能と運用の紹介でした。
「調理指示書」のバーコード、ラベルに印字するバーコードはお客様の仕様に変更することが可能です。
併せてマスタ項目の追加など管理項目に合せた修正、上位システムとのデータ連携など必要であればご相談ください。
ご興味がある食品業界の責任者様、お気軽にお問い合わせください。お待ちしています!