ここ数年、バスから降車したはずの園児が車内に取り残され熱中症による不慮の事故が問題になっています。

ニュースでは置き去り事故の背景として、「ヒューマンエラー」「保育士不足」「人手不足が招く甘いチェック体制」など職員を取り巻く課題が挙げられています。

しかし職員も一人の人間です。人はミスを犯す生き物です。

ヒューマンエラーを未然に防ぐため、職員業務をバックアップするための、置き去りを予防する物理的な環境を揃える取り組みの導入が本格化しています。

職員によるダブルチェックを導入する場合、最初のチェックは目視で行い、次のチェックは今回紹介するシステムで運用するのはいかがでしょうか。

今回はシンプルな操作性で短期間の導入が可能な、園児のバス置き去り装置について、必要となる装置類や運用イメージ、操作画面イメージを紹介したいと思います。

園児のバス置き去り対策装置の概要

園児のバス置き去り対策装置の概要

バス置き去りの対策装置は4つのアイテムで構成されています。

園児を把握する機器:ビーコン(Beacon)

園児が登下校で背負うリュックやバックには「ビーコン」と呼ばれる専用端末を取り付けます。

この「ビーコン」には個体識別用のユニーク番号が保存されており、後で紹介する「見守り専用アプリ」でユニーク番号と園児の情報を紐づけて管理します。

ビーコン内部には園児に関する情報は保存されていないので、ビーコン本体から個人特定される心配はありません

また専用端末からビーコンまでの距離は利用する環境にも影響しますが、最大で20メートル離れていても読取り可能です。

ビーコンを探知する専用端末

職員は「専用端末」で園児のリュックに取り付けたビーコンを読み取ります。端末はスマートフォンでも利用される「Android OS」を採用しており、操作のハードルも低く手軽に使える点もメリットです。

また専用端末の見た目は一般的なスマートフォンと非常に類似していますが、物流倉庫や製造業のシチュエーションでも扱われる機器のため堅ろう性が優れているのも特徴の一つです。

端末の見守り履歴の情報はパソコンに接続し履歴保存を行い、日報データとして利用が可能です。

ビーコン情報を表示する見守り専用アプリ

専用端末には読み取ったビーコン情報を表示する「専用アプリ」が必要になります。

専用アプリで乗車と降車時にビーコンを読み取る事で園児の所在情報を表示し、職員の点呼作業のヒューマンエラーを防止する仕組みを実現しています。

設定情報と履歴情報を管理するパソコン

専用アプリの設定情報や専用端末に保存されている園児の乗車と降車の履歴データを保管するパソコンが必要になります。

バス置き去り対策の運用イメージ

バス置き去り対策の運用イメージ

バスの乗車と降車を元に置き去り対策の運用をご紹介したいと思います。

ステップ1:園児のバスへの乗車

職員は園児がバスに乗り込むタイミングで、アプリの「乗車開始」を起動させます。

ビーコンを取り付けた園児がバスに乗車すると、アプリがビーコンを感知して園児の名前、乗車した園児の人数を表示します。

ステップ2:園児のバスへの降車

園児がバスから降車した際に、バスの中でアプリの「降車点検」を起動させます。

乗車時に表示されていた園児の情報を元に降車時の園児情報を確認し車内に園児が残っていないかをアプリで表示します。

置き去り対策アプリを使った園外活動時の運用例

置き去り対策アプリを使った園外活動時の運用例

ご紹介している置き去り対策装置ですが、園外保育時にも効果を発揮します。

職員の周辺から園児が離れてしまい、園児が背負っているビーコンが探知できない状況が生じると、アプリで範囲外の園児情報をお知らせします。

バス車内とは違い園児が動いて目の届きにくい園外保育時も職員のサポートが可能です。

置き去り対策アプリの操作画面の紹介

置き去り対策アプリの操作画面の紹介

専用アプリで主に使われる画面は大きく4つに分かれています。

見守り開始画面

園児をバスに乗車させた前に「見守りを開始する」ボタンをタップして、ビーコン読取りを開始します。

乗車時の確認画面

「見守りを開始する」ボタンをタップすると、ビーコン情報を読み取り園児の名前と、人数を集計し表示します。

目視とのWチェックで人数が正しければ、「乗車を確認しました」ボタンをタップして乗車確認が完了します。

降車時の確認画面

それぞれの園児が指定の場所で降車する際に、職員が車内でアプリを開くと降車した園児のビーコン以外が読み取られ、車内の園児のみが表示されます。

職員が念の為、目視確認をした後に、アプリの「確認しました」ボタンをタップします。

探知エリア外画面

園外保育時は「見守りを開始する」ボタンをタップして園児のビーコンを読取ります。エリア範囲外に園児が移動すると、画面の名前表示が赤文字となり読取り出来ない状態を知らせます。

目視で園児の動きを確認しつつ、アプリ表示の確認のWチェックで園児の動向の把握が可能となります。

記事のまとめ

送迎バスの置き去り対策装置と専用アプリのご紹介でした。

置き去り対策を検討中だった担当者様、導入実績済みの装置となっていますので、運用方法や価格、導入ステップにご興味をお持ちの場合は、弊社までご相談ください。回答いたします。

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