RFIDを読み込む設備には「ハンディターミナル」や「RFIDゲート」などの機器があります。RFIDのソリューションはシステムに合致する機器選択も重要です。

今回は「RFIDゲート」に焦点を絞って運用方法のメリットとは?どんな業務改善にゲート運用が適しているか?弊社の導入事例を交えながら、システム運用に欠かせない設備類も紹介します。

RFIDゲート運用のメリット

RFIDゲート運用のメリット
RFIDゲート設置の運用はハンディターミナル運用と比較すると何がポイントなのでしょうか?ゲート運用のメリットをご紹介します。

読み取りスタッフ不要で運用が可能

「RFIDゲート」は指定箇所に設置し管理対象品をスタッフが通過させる、またはRFID付き衣類やヘルメットを着用したスタッフ自身がゲートを通過すると個体数を自動的に読み取り判断します。

ハンディターミナルの場合は担当スタッフによる読み取り作業が必要ですが、ゲート運用は読み取り専用のスタッフが不要

ゲートを設置し通過するだけで現場改善が可能となります。

大量一括に対象品の読み取り運用が可能

一般的なゲートは1機に対してアンテナを2台内蔵しており、2機のゲートを一対とし両面から読み取るため合計4機のアンテナを用いて読み取ります。そのため大量一括な読み取り運用に適しています。

アパレルで利用するZラックや台車に乗せた通い箱・ダンボールを通過させると読み取りが実現。

ハンディターミナルの場合はZラックや通い箱の全面をかざして読取る必要がありますが、RFIDゲート運用では多くのアンテナで一括して読み取りを実施するので、ハンディターミナルより読み取り工数を抑え精度の高い運用が実現します。

RFIDゲート運用で必要な品

RFIDゲート運用で必要な品
「RFIDゲート」を導入する場合は「ゲート」以外に目的に沿った「ソフト」の導入が必要になります。

対象情報を記録するRFID「ICタグ」

服飾の下げ札や通い箱の製品や仕掛品など管理実施を行いたい品に対してRFIDの取り付けが必要になります。

確認作業に必要な「ハードウェア」

RFIDゲート以外に「パソコン/サーバー」をご準備いただくことで「対象システム」と「データーベース」をインストールし、ゲートで読み取った情報の閲覧・更新が可能になります。

情報管理の要「ソフトウェア」

「ソフトウェア」は対象品に取り付けた「RFID」を「ゲート」で読み込んだ後に利用者が操作するために必要な仕組みです。

「管理システム」は「パソコン」や「ハンディターミナルの画面」上でRFIDの一覧画面や更新画面など利用者が操作するための仕組みで「データーベース」は「対象システム」の一覧情報を保存し参照や更新を専門に対応する仕組みとなります。

情報伝達に必要な「ネットワーク機器」

情報を蓄積している「パソコン(サーバー)」と管理情報を読取る「ゲート」の間を「ネットワーク」によってデータを送信し繋げ合わせることで、利用者はパソコンで情報を確認し、ハンディターミナルでRFID情報を探索・更新することが可能になります。

RFIDゲート運用のシステム構成イメージ

RFIDゲートを使ったシステム構成イメージ

管理対象の品に「RFID」を取り付け、「ゲート」で管理情報を読取り、読み取った情報は「ネットワーク」を介してパソコンに送信。

「パソコン」にインストールした「ソフトウェア」で管理情報を確認する、という流れになります。

RFIDゲートを利用した各種システム運用事例

RFIDゲート管理の運用事例
具体的に「RFIDゲート」はどのような現場で利用されているのでしょうか?弊社の導入例を交えながら利用シチュエーションをご紹介したいと思います。

アパレルの物流管理でRFIDゲート運用

アパレル製品の「下げ札」には近年RFIDが取り付けられ業務の合理化が図られています。

海外で製造されたアパレル製品は一時的に日本の物流倉庫に預けられ、販売店舗向けに配送出荷されます。

倉庫では海外からの入荷数の予定と実績の照合作業、各店舗向けの出荷数の予定と実績の照合作業にRFIDゲートを通過させ数量確認をします。

※実際の導入事例の記事と動画は以下よりご確認ください。

RFID入出荷システム導入!時短&省人化でコスト削減

医療品の廃棄管理でRFIDゲート運用

病院で利用している医療器具は院内の倉庫で保管されていますが、廃棄される医療器具も院内での紛失や患者の体内の置き忘れ、故意な持ち去りなどを把握するため廃棄数を管理しています。

廃棄用ダッシュボードの手前にゲートを設置。廃棄される医療器具を持ち込むと実数を把握する仕組みに利用されています。

※実際の導入事例の記事は以下よりご確認ください。

医療機器・器具のリアルタイム在庫・棚卸管理をicタグで実現

製造の工程管理でRFIDゲート運用

通い箱にRFIDを取り付け工程間の仕掛品を通い箱で移動させる際にゲートで移動数量を読み取り。各工程間の在庫状態と生産進捗を把握します。

通常は工程間の移動に合わせて、手書きによる書き込みやQRコードのスキャンが必要ですが、ゲート通過で自動的に移動数量を管理します。

※実際の導入事例の記事は以下よりご確認ください。

製造現場の工程管理に。ゼロから始めるRFID運用術

人の通過検知でRFIDゲート運用

工場棟など特定エリアに入場したスタッフ数の把握、クリーンルーム用作業服の定期的な交換の可否の確認をゲート通過で識別、老人ホームの入居者の徘徊予防に通過時の警告表示などゲートで感知します。

※実際の導入事例の記事は以下よりご確認ください。

クリーンルーム入場管理。衛生服の菌や異物対処システム

記事のまとめ

RFIDゲート運用のメリットや業務イメージがお解り頂けたでしょうか。

持ち運びに適したハンディターミナルと違い機動性は低くなりますが、所定の場所に設置し自動的にRFIDを読取るため、操作者が不要で対象物の読み取り運用が可能な仕組みです。

ご興味をお持ちになった企業様、お気軽にお問い合わせ下さい。RFID案件のプロが業務改善のご提案を行います。

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