弊社ケーウェイズはバーコードやQRコード等の自動認識技術を活用したシステム開発とRFIDタグ(RFタグ)を用いた開発を数多く担当しています。システム導入を検討する企業様からするとバーコードとQRコード、RFタグを利用した運用のポイントや違いが分かり難いかも知れません。
今回はバーコードやQRコードとRFタグを比較して、なぜバーコードやQRコード以外にRFIDの導入をご案内しているのか特徴を比較してみたいと思います。
各機能の違いを理解することで、実運用の効率化やコスト削減以外に人材の有効活用に大きな差が生まれます。
平成31年(2019年)4月から施行された時間外労働の上限規制・年次有給休暇の時季指定義務制度を遵守する作業効率化のヒントになるかと思います
バーコードとRFタグの業務運用比較。読み込み時間
バーコードやQRコードとRFタグの大きな特徴の一つとしてバーコードやQRコードは一点一点スキャンする必要がありますが、RFタグは一括してまとめて読み込める点が大きな違いです。
例えば1枚のバーコードをスキャンする場合、「バーコードを狙う・トリガーを押してレーザーを出す・バーコードに照準を合わす・バーコードをスキャン」という作業で2秒程度の時間が必要ですが、200枚のスキャン作業では約400秒(6分40秒)の時間がかかります。
RFタグは複数のタグを一括してまとめ読みできるので200枚程度だと約20秒で読み込み完了。一枚あたり0.02秒の時間が必要となります。
そのため単純に比較すると、20倍の差が生じます。
200枚程度の作業だと、いくら20倍の差が生じると言っても余り時間的なメリットは感じられませんが、企業の実運用には資料保管の業務などで保管枚数が100,000枚を越える運用も数多くあります。
例えば1箱200枚単位で管理をする管理箱が100箱(20,000枚)あり、棚卸し運用を実施する場合は、箱を開封してバーコードが取り付けられた資料を取り出してスキャン。取り出し時間を考慮せずにスキャンのみで1箱6分40秒程度の時間が必要として、100箱に換算すると6時間40分の作業時間が必要です。
RFタグの場合は箱の開封作業や資料の取り出し作業は不要。管理箱の外側から読み込み作業が可能となります。1箱20秒程度で一括して読み込めるため、100箱の作業は33分20秒となります。
6時間40分と33分、その差は歴然です。バーコードでは約1日の作業時間が必要だった業務がRFタグに切り替えると、一日の業務の一部分の時間だけで完了となります。
大幅に業務カイゼンした時間はその他の作業や今まで忙しく実現しなかった作業などクリエイティブな作業時間に割り当てられますし、スキャン作業という単純作業を極力減らすことが可能です。
バーコードとRFタグの業務運用比較。作業人件費
作業時間が大幅に効率化される点をご紹介しましたが、このような単純作業をバイトやパートを雇用して対応する場合、100箱あたりの運用では時給1,500円が必要と仮定すると、7時間の作業で10,500円の人件費が生じます。
しかしRFタグの運用では30分程度で作業が完了するため時給1時間に換算しても1500円の人件費だけとなり、バーコードに比べると作業コストや対応に当たるスタッフ数が1/7程度に削減することができます。
RFタグはバーコードやQRコードを印刷するラベル資材やRFIDを読み込むリーダーの価格が高い点があります。
しかし人材不足が叫ばれる中、既存スタッフで残業を増やさずに勤務時間内により多くの業務対応を実現させる点を考慮すると、既存のバーコードやQRコード運用からRFタグ運用に切り替えるお客様も多く、弊社もシステム移行のお手伝いを対応しております。
特に個体数が多い場合、個体数が定期的に増える場合はバーコードよりRFID運用の検討をしてみる価値があるかと思います。
バーコードとRFタグの業務運用比較。営業活動の付加価値
業務スタッフやバイト、パートスタッフ側がフォローしておらず、営業スタッフが対象資料の出し入れや調査を営業活動の合間に対応している場合もあると思います。
先程ご紹介したように少ない個体数から調査を行う場合は、運用で耐えられる部分もありますが、数多くの中から特定の対象物を調査する作業は骨が折れる作業です。
RFタグは対象物を探し出すというバーコードやQRコードでは実現しない機能があるため、整理されていない資料から特定の品を探し出すのに優れています。
営業スタッフの本来の目的は営業活動を数多く行い、企業に売上や収益をもたらす事です。時間がかかる運用体制のままだと、営業時間が少なくなり、営業活動が確保されず、受注に影響、それを補うために残業を行うなど悪循環に陥ります。
単純作業はシステム化で効率化。単純作業から開放された時間は営業スタッフが行うべき、営業活動や顧客フォローなど本来の営業作業に充てる。営業活動や収益を確保するためにも、時間外労働の上限規制・年次有給休暇の時季指定義務制度に社内対応するためにも、必要な投資ではないでしょうか。
如何でしたか?まだシステム導入をしていない企業様からすれば、バーコードやQRコードは人海戦術の作業形態と比べても精度アップ、効率化が十分に期待できますが、RFタグを用いると更に大きな効率化が期待できます。
貴社の業務カイゼンがバーコードやQRコードまたはRFタグを用いた運用に合致するのか?判断が難しいかと思います。まずは弊社までお問い合わせ下さい。お客様の業務運用がどちらのシステムが合致しているか、自動認識のプロがお客様のお悩みを解決します。