製造業の電子機器などの検収作業や設備機器の点検や保守作業で利用する計測器。加速度、パルス、電圧/電流、ひずみなど製品チェックに利用しますが、高価で場所を取る計測器は各製造工程に設置せず必要の都度、保管場所から持ち出して共有利用を行う運用が多いのではないでしょうか。

今回は計測機器を保管場所から作業場所へ持ち出す運用において、紙台帳やExcel管理中心の運用から弊社ケーウェイズの物品管理システム運用へと移行した運用成功例をご紹介します。

システム導入でExcel管理を廃止し不正持出しを防止

システム導入を行う場合、どの部分が現行の運用と変わるのでしょうか。基本的な運用は今までのまま。貸出対象となる計測器に「RFタグ」を貼り付けて管理するだけです。

煩雑だった紙台帳の記入やExcel入力の部分は、持ち出し予定と返却予定をシステム入力し一元管理。計測器の持ち出しと返却時にRFタグ専用ハンディターミナルで「RFタグ」を読み込むだけ。読み込んだデータは実績データとして扱い予定データと比較して誤りが無いかを確認します。

システムで一元管理を実現することで手書き台帳とExcelへの転記作業や、持ち出しと返却時の計測器の管理番号チェックなどの目視確認が無くなります。

人の手に頼った運用はどうしてもヒューマンエラーが生じてしまいます。計測器利用を優先する余りに管理台帳への未記入が生じる。計測器利用を優先するあまり、管理台帳へ未記入になるケースや癖のある文字でまとめて台帳に記入するケースで入力間違いや入力漏れが生じます。

台帳へ未記入状態での不正持ち出しや、ルール違反による不正持ち出しにより、計測器の所在が不明となり、返却されない状態が続いてしまう等、手作業による問題が懸念点として残るのも事実です。

計測器システム管理の導入ポイント

今までの紙台帳の記入やExcelの入力管理からシステム導入すると、どのような問題点がカイゼンされるのでしょうか?大きく4つに分けて導入ポイントをご説明します。

ポイントその1

手書きやExcel運用で起こる持ち出しや返却の未記入を防止できる点です。台帳やExcelへの記入を「後で行う」、「まとめて行う」と、出入りの多い物品簡易ではどうしても記入忘れや、一部書き忘れてしまう場合も。

システム運用では持ち出し予定、返却予定の情報をベースに運用するため、予定データ作成時に未記入の有無を確認し、実際の持ち出しや返却時に実際の計測器に取り付けた「RFタグ」情報を元に予定データと比較するため、未記入情報を防止することが可能となります。

人が引き起こすポカミスを未然に防ぐ、システム導入の大きなポイントの一つです。

ポイントその2

ヒューマンエラーによる入力間違いや入力漏れを軽減できる点です。管理する計測器にはそれぞれ個体を識別する番号を付与して管理する場合が多いですが、例えば識別番号が5桁で英数字を使って管理した場合、毎回5桁の番号を入力する入力間違い、「0(ゼロ)」や「O(オー)」など類似する英数字の入力間違い、うっかりミスから入力漏れなどが生じます。

RFタグ」管理に変えると毎回の手入力作業が無くなるため、入力間違いは無くなり、持ち出し予定情報を元に作業を行うため、入力漏れが起きた場合はシステム内で予定データが残った状態で判断が可能となります。

ポイントその3

不正持出しを抑制・防止できる点です。これは台帳未記入でも持出が可能だったのが「システム化」で抑止に繋がる。システム化で実際に個体管理のリアルタイム化が整うため直ぐ様貸出状況が把握できる。人による曖昧なルールからシステムで厳格な管理を行う事で作業漏れや作業忘れを廃止できることで、スタッフの不正持出が防止されます。

ポイントその4

返却されない計測器が見つかった場合に、RFID専用ハンディターミナルを活用して対象品の調査負担を軽減できる点です。計測器には個体管理を行う「RFタグ」を取り付けますが、このタグは電波を飛ばして情報を読み取ることが可能なため、離れた場所からも対象品の探索が可能です。

目視による調査ですと一点一点、計測器に取り付けた管理番号を目視で確認する必要がありますが、タグ管理の場合はタグ情報を読み取れば良いので、手に持って確認する必要もなく離れた場所からも認識するので、調査時の作業負担が軽減されます。

如何でしたか?今まで紙台帳を用いた計測器管理に限界を感じていた設備管理や倉庫管理の担当者様、「RFタグ」と物品管理ソフトの導入で、手動管理では難しかった業務改革を実現しませんか。まずは一度、お問い合わせください。成功実例を元にお客様の運用カイゼンをサポートいたします。