テレビや新聞で目にする機会が多くなった「SDGs」。取組みを検討している企業様や自治体様もあるかと思います。ただどのように現場改革に落とし込めば良いか分からない点も多いかと思います。

ケーウェイズが販売中の「電子ペーパー」とデータ更新ソフトの技術を応用して工場で利用するラベル(用紙、粘着式ラベル、用紙RFIDラベル)のペーパーレスによりSDGs目標達成と、工場の運用コスト削減を取組んでいる企業様の紹介。

SDGsの取組み計画中の企業様のヒントになればと思います。

電子ペーパーが企業を救う! SDGsの取組み

「電子ペーパー」を導入された企業様は、SDGsの取組みに賛同し自身の企業で何か目標を実行できないか、会議を重ねられました。

会議内で上がったのは工場で利用中のラベルを「電子ペーパー」に変更し「ペーパーレス」による運用でした。

SDGsの全17の目標には「目標12.つくる責任 つかう責任(持続可能な生産消費形態を確保する)」と「目標15.陸の豊かさも守ろう(陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する)」があります。

今回は「ペーパーレス(電子ペーパー)」の採用で「用紙の廃棄を無くし繰り返し利用できる持続可能な業務形態を確保」し「用紙製造に使うチップ、木材を削減持続可能な森林の経営、砂漠化への対処」を目標に定めました。

SDGsの目標を達成するラベルと電子ペーパーの運用比較


電子ペーパーの導入を進めるため、工場運用の見直しから始めました。

工場では「A6用紙ラベル」「粘着式ラベル」「RFID紙ラベル」現品票を利用しており、工場内で利用する通い箱に品番情報・ロット情報・QRコードなどの情報を印刷とデータ保存します。

通い箱にラベルを「取り付け(貼り付け)」し現場で運用。空になった通い箱から現品票を「取り外し(剥がし) 」て、再度ラベル発行という流れで繰り返すラベル運用でした。

電子ペーパー採用後は通い箱自体に「電子ペーパー」を取り付け。「取り付け(貼り付け)」と「取り外し(剥がし) 」の運用は廃止となり、電子ペーパーに直接データ更新し情報表示、現場で利用する運用となります。

「電子ペーパー」導入で用紙廃棄が無くなり、ラベル費用のコスト削減「取り付け、取り外し」等の作業廃止が同時に実現可能となります。

導入で分かった用紙の年間消費量と削減できるCO2量

工場の現品票の利用枚数は約20,000枚/月。A4サイズに換算すると5,000枚で年間では60,000枚の用紙を利用。A4サイズの用紙は1枚当たり約4.6gのため、重量換算すると267kgを年間消費していました。

また用紙1トンの製造に使用される木材は「直径14cm×長さ8mの立木で約30本」と言われており、267kgの用紙製造には8.3本の木材が必要となります。

杉1本当たり年間約14kgのCO2を吸収すると言われ、8.3本換算で言うと年間約116kgの吸収量になり、用紙1枚換算では1.9gのCO2削減に繋がります。※1

また用紙製造では1トン当たり1520kgのCO2を排出していると言われ、用紙267kgで換算すると406kgのCO2排出を削減できます。※2

用紙1枚に換算すると製造で約7gのCO2が排出され、木材伐採時の削減約1.9gと合計すると約8.9g、年間522kgのCO2削減に貢献できる事が判明しました。

※1CO2換算は、「特定非営利活動法人 地球と未来の環境基金」「地球温暖化防止のための緑の吸収源対策」環境省、林野庁資料を参考。.
※2日本製紙連合会・LCA 小委員会の資料によると、コピー用紙の製造過程で発生するCO2は、1t当たり約1,520kgと試算。
※3用紙運搬時の車両排出のCO2は含まれていません。

ラベル運用で発生する各種コスト


本来の目的はSDGsの目的達成でしたが、想定外だったコスト削減にも貢献できた点です。

ラベル運用に関するコスト面

運用比較でも紹介したラベル発行の廃止で、ラベルプリンターやレーザープリンターを現品票の発行で利用せず、プリンターの新規購入が不要に。

またランニングコストの用紙や各種ラベル、トナーやリボンのサプライ購入費用が不要に。

スタッフ作業の人件費に関するコスト面

A6用紙より小さい用紙で運用の場合で必要な裁断機のカット作業や現品票を通い箱に取り付け、取り外しの作業が廃止されます。

廃棄に関するコスト面

利用が終わったラベルは現場で回収し袋詰した後に業者に引き取り作業を依頼していたため、回収作業や業者の廃棄費用が不要となりました。

まとめ

如何でしたか?

電子ペーパーを導入した企業のSDGsの取組みの紹介でした。

1枚1枚が小さいラベルは見落としがちですが、年間単位で換算してみると意外とCO2削減に効果がありSDGsの目標達成に貢献できます。

また取組み事例は企業の社会貢献の魅力的なポイントとしてWEBサイトやパンフレットでアピール材料としての利用価値もあります。

電子ペーパーを活用した現場カイゼンを検討中の会社経営者や経営企画部の方、電子ペーパーと書き換えシステムを一括ご提案できるケーウェイズまでお気軽にお問い合わせください。